女性起業の注意点 事業を長期に成功させるには?
起業の現実、生き残りは数字上厳しい?
女性起業は今や珍しいことではなくなっています。ビジネスの世界では女性企業はもはや当たり前のことで、やる気に満ちた多くの女性がアイデアを元に企業して積極的に活動している姿が見られます。
女性起業の流れはとどまるところを知りませんが、全てが成功しているわけではありません。起業したけれどビジネスが軌道に乗らず撤退してしまうケースも起業全体に多く、5年後までビジネスが継続しているのは半数未満だという中小企業白書などに掲載の「企業生存率」統計もあります。
もちろん、途中でビジネス内容を変えたり、会社形態を変えているケースまで含めると、継続する確率はもう少し上がると思われますが、1つのビジネスの生き残りは一般的には厳しいものがあるといえるでしょう。
女性起業の注意点として知っておきたいのは、ビジネスが成功するかどうかは経営者ではなく顧客の都合に左右されるという厳然たる事実です。顧客、もう少し広げると、マーケットの都合に左右されてしまう、ということです。
日ごとに情勢が変わるマーケットに振り回されず、継続的に事業を成功させるにはどうしたらいいか、という問題意識は常に持っておいたほうがよいとおもいます。
長期的な成功が欲しいなら、注意すべき点
そのうえで、一つ長期的成功のポイントとなるのは、
「事業目的と、会社維持の手段は別である」
ということかと思います。
事業目的が壮大で、今後の社会を30年・50年と長期スパンでも変革できるようなものであることは素晴らしいですが、現実の月次の収益はそれほど長いスパンで考えられるものではありません。
短期的・現実的に収益が確保できるプロジェクトを「長期の目的には合わない」と切り捨ててしまうのは考えものです。マーケットにお金がおいてある間にとらない、という経営者は成功からは遠ざかっている、とさえいえるでしょう。
この例は極端な話に思えるかもしれませんが、事業の躓きというのは、こういう長期短期のビジョンがかみ合わず、長期のビジョンを優先してしまいがちなところから生じることを理解しておくと役に立つと思います。
熱き心に、冷静な判断
起業家は、熱意・思いにとらわれてしまい、現実の問題に直面して、意に沿わない決断を行うことを躊躇してしまうことがあります。これは男女問わずそうです。
会社を経営していれば、時には回り道してでも現実問題を解決していかなければならない場面にもぶつかります。熱心な人ほど見落としがちな注意点なので、女性が起業を目指すなら肝に銘じておきましょう。
現実問題の解決にアドバイザーの助言が役に立つことが多くあります。特に、長期の資金繰り・財務見通しなど、専門家の知見が活きるところで、当事務所のアドバイスがお役に立てると思います。ぜひ、迷いが出た場合、ご相談ください。